今日は東京都心で35度を超えて、今年一番の暑さに。
各地で酷暑が続いていますが、そんな今日は、見るだけで涼を取れる(かもしれない)東北の”涼景”をお届けします!
まずはこちら。
なんとも不思議な雰囲気のこの池は、山形県の庄内地方、秋田県との県境に位置する遊佐町にあります。
その名も「丸池様」。
名前に「様」とついていることから想像される通り、古くから信仰の対象とされ、ここでは魚などを獲ってはいけません。
直径約20メートル、場所によって3~5メートルの深さがある池を満たす水は、すべて湧き水です。
この湧き水は、以前の記事でご紹介した鳥海山の伏流水の一部でもあります。
あまりに水が澄んでいるために、池の底に沈む倒木ですら、長い年月を経ても朽ちないと言われています。
続いて、太平洋側へ移動してみましょう。
岩手県の沿岸を縁取る三陸海岸、そのほぼ中央に位置する宮古市に、浄土ヶ浜と呼ばれる浜があります。
江戸時代のお坊さんが「さながら極楽浄土のごとし」と表現したことから名づけられたとされて、流紋岩と呼ばれる白っぽい岩石と青い海のシャープなコントラストが美しい。
静かすぎる海と、太古の火山活動によって生み出された流紋岩の荒々しい割れ目は、さながら神仏の世界の和魂(にぎみたま)と荒魂(あらみたま)のようです。
お次は定番中の定番、奥入瀬渓流です。
青森県と秋田県にまたがる十和田湖から北東に伸びる奥入瀬川に沿って、約14キロにわたり美しい渓流が続きます。
水はどこまでも澄み、緑は限りなく輝いて、息をするのも忘れそうな世界です。
悠久の時を感じる森と石畳。出羽三山の1つ、羽黒山の参道です。
出羽三山(でわさんざん)とは、山形県にある羽黒山(はぐろさん)・月山(がっさん)・湯殿山(ゆどのさん) の総称で、1000年以上前から信仰の対象となってきた、修験道の霊山です。
出羽三山の参拝は、参拝者自身のよみがえりの旅とも言われます。
澄み切った空気と輝く木漏れ日の中を歩くと、なんだか本当に、自分の中がまっさらになるような、そんな心地になります。
国宝に指定されている五重塔も壮観です。
海のように見えるこの場所は、 海ではなく宇曽利山湖という湖の岸辺です。
小説や映画の舞台として登場することも多い、青森県むつ市にある恐山(おそれざん)。
死者を弔うための霊場である恐山の境内に、この不思議な浜はあります。
実は恐山全体としては、極楽というよりむしろ地獄を想起させるような場所の方が多く、火山性のごつごつとした岩や温泉成分の強い青緑色の小川がそこかしこに見られます。
この地を訪れたことのある人の多くは、口をそろえて「天国と地獄が合わさったような場所」と表現します。
いかがでしたか?
目に涼やかなのはもちろん、いったいどういう場所なのか、興味をかき立てられる場所が多いのではないでしょうか。
それぞれの場所について詳しくは後日、別の記事でお伝えする予定です。
明日の記事では、みちのく"涼景"の残り5か所をご紹介します。お楽しみに!
※本記事でご紹介した場所の中には、去年の台風19号や今年の豪雨災害の影響を受け、交通手段が限られていたり、観光客の受け入れを制限しているところがあります。訪れる際は最新の情報を確認してください。