今月は、2020年は中止となってしまった東北各地の夏祭りについて、今だからこそ知ってもらいたい、そして来年以降はぜひ現地を訪れてもらいたい、という思いを込めて、シリーズでお伝えしています。
(昨日までの記事はこちら→青森ねぶた祭、秋田竿燈まつり、盛岡さんさ踊り、山形花笠まつり、仙台七夕まつり)
今日・明日の2日間はそのシリーズの最終章、福島わらじまつりをご紹介します。
福島わらじまつりは、「日本一」と言われる長さ12メートル、重さ2トンのわらじを人の手で担いで練り歩く、なんとも賑やかな祭り。
おそらく、昨日までにご紹介してきた5つの祭りと比べると知らない人が多いと思いますので、祭りが中止なった中で行われた今年の神事の様子も含めて、まるっとご紹介していきます。
■目次■
1.あまりにも大きすぎる!(今日の記事)
2.本番は夏ではなく冬!?
3.伝統を守るために
なお、一般の参加者を受け入れなかった今年の神事の様子もお伝えするために、今日・明日の記事では、福島わらじまつり実行委員会提供の写真を使用させていただきます。
1.あまりにも大きすぎる!
例年8月第一金曜日・土曜日に開催される福島わらじまつり。
祭り初日に福島市中心部の会場に掲げられる大わらじは、長さ12メートル!
ここまで大きいと、もはやわらじなのか何なのかよくわからなくなりますが…、
かつてこの地の民が大蛇に田を荒らされて困っていたところ、天狗のアドバイスを受けて大きなわらじを作り、その大わらじは大ムカデとなって大蛇を退治してくれた、という伝説にもとづいています(他にも複数の説が存在します)。
ムカデと聞くと、確かにそんな感じもしますね…!
この大わらじは毎年、福島市内の製作所で作られ、去年2019年は新国立競技場のオープニングイベントにも特別に作られた大わらじが登場しました。
祭り2日目には中小のわらじを山車とともに引いて、タイムを競います。
「わらじ競争」です。
そして、最後は太鼓と笛、踊りが加わり、会場に奉納された大わらじは約70人がかかりで担がれ、夜まで賑やかに続く演奏とともに練り歩きます。
福島わらじまつりは去年で50回を迎えた、東北の中では比較的新しい祭りです。
そのぶん、今の福島に住む人がつくってきた祭りであり、多くの市民が参加して楽しめるよう試行錯誤してきた祭りでもあります。
太鼓の生演奏も近年始まったばかり。個人的にはこれにより祭りが一層盛り上がりやすくなったと感じています!
そんな"新しい"福島わらじまつりを語るには欠かせない、"もう片方のわらじ"のストーリーがあります。
次回は
2.本番は夏ではなく冬!?
3.伝統を守るために
をお送りします!