みちなるみちのく

東北180市町村を回った筆者が、あなたの知らない東北(みちのく)をご紹介します。

独自すぎる文化が発達 今日は一年で一番月が美しい十五夜

今日10月1日は、古くから一年で一番月が美しいとされてきた旧暦8月15日

十五夜または中秋の名月と呼ばれ、平安時代から月を愛でる風習が続いています。

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10月1日の月の位置(国立天文台HPより)。なお、旧暦では必ず十五夜は満月だったが、今は満月になるとは限らない。今年2020年は10月2日が満月で、1日ずれている。

もともと中国から伝わって貴族の文化として発展しましたが、江戸時代には庶民にも広まり、秋の収穫を祝う農業の行事とも結びついて、単に月を鑑賞するだけでなく、その年の収穫に感謝し翌年の五穀豊穣を願う日になりました。

稲穂に見立てたススキ豊穣を象徴する丸いお月見団子をお供えするのは、そのためです。

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定番のお供え物はススキとお月見団子。団子は皮にも餡にも地域ごとに特色がある。

農業に関連しているということもあって、東北各地には十五夜にまつわる文化や風習が数多く残されています。

しかも、それぞれが非常に個性的

 

全国的に多い風習は、十五夜に芋をお供えし(そのため十五夜のことを芋名月と呼ぶ)

、その約1ヶ月後の十三夜(旧暦9月13日で、一年で二番目に月が美しいとされる)にをお供えする(十三夜=豆名月)、というもの。

ところが…、

東北では、十五夜に豆かつ十三夜に芋、という地域もあれば、十五夜に芋も豆もお供えして十三夜に何もしない地域もかなり存在します。

 

これだけでも十分個性的ですが、さらにカラフルな花をお供えしていたという記録が残る地域も。  

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秋田県の一部の地域では赤いケイトウ、宮城県の一部の地域ではハギなど秋の七草をお供えしていたらしい。

 また、秋田県内では特に、芋や豆でなくに関連するものをお供えしていた地域があちこちにあり、米で作ったお餅や、刈り取り後に田に残っていた米をお供え物にしていたという記録もあります。

 

私が以前調べた中でもっとも個性的だったのが、青森県のごく一部の地域で行われていたという行事。

十五夜にはそれぞれの家が縁側秋の果物を入れたかごを置き、地域の子ども達が家々を回ってその果物をもらっていくというもの。

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縁側に置かれた果物は、毎年子ども達をわくわくさせたに違いない。

実は、私の地元・愛知県名古屋市のごくごく一部の地域にも似たような風習があって、毎年、地域の子ども達が家々を回ってお菓子をもらいます。

青森から遠く離れた愛知に似た風習がある理由はわかりませんが、もしかしたら青森以外にも(もう少し愛知に近いところに…)子どもが果物をもらう行事が伝わっている地域があるのかもしれません。

 

ちなみに、秋は空気が乾燥して夜空が綺麗に見えるだけでなく、冬と比べて月が見やすい高さを通ります。

おうちの窓からもお月見がしやすそうですね!

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夜空の月の通り道は季節によって異なる。

1000年以上昔から日本人が楽しんできたというお月見

今夜は北日本で雲がかかりやすいところが多いですが、関東から沖縄にかけては広く月が見えそうです。

ぜひ夜空を見上げてお月さまを探してみては。