みちなるみちのく

東北180市町村を回った筆者が、あなたの知らない東北(みちのく)をご紹介します。

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季節の味が大人の心身にしみる!「あら浜」の五季飯(宮城)

今週のお題「大人になったなと感じるとき」ですが、年齢とともに、季節の味、旬の味が一層美味しく感じるようになったなぁと思います。

その季節にしか食べられないものその季節が始まって最初に食べるもの、そういったものに、子どもの頃はあまり見向きもせず価値を感じていなかったのに、今となってはとても尊いものと感じるのです。

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宮城の名店「わたり あら浜」で12月~4月限定で食べられる「ほっき飯」。

仙台に住んでいた頃、毎年寒くなってくると楽しみにしていたのが、ほっき飯

冷たい海に住むほっき貝をタレでじっくり煮込み、その煮汁でご飯を炊いた、宮城の郷土料理です。

県内でも特に、南部沿岸の亘理町(わたりちょう)山元町(やまもとちょう)でよく食べられています。

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(左)ほっき貝と(右)ほっき貝のお刺身。生だと少しクセがあるが、独特な甘味と旨味がたまらない。

ほっき貝はほとんどが北海道と東北で水揚げされ、関東など他の地域で手に入るものは、加熱されたピンク色のもの。

生のほっき貝が手に入る地域は限られているので、ほっき貝を生の状態から煮込んで作るほっき飯は、産地ならではの贅沢です。

以前もご紹介した、私の大好きな宮城のお店「わたり あら浜」では毎年、このほっき飯を含む5つの名物料理を季節ごとに出していて、「五季飯」と呼んでいます。

www.arahama.jp

今の時期は、かき飯(12月中旬~3月上旬)と、上でご紹介したほっき飯(12月中旬~4月下旬)の2つが食べられます。

(「わたり あら浜」公式Facebookより) 

そして、春から初夏にかけては銀鮭はらこ飯(4月上旬~7月上旬)、真夏にはあなごせいろ(7月上旬~8月下旬)、秋になると以前もご紹介したはらこ飯(9月上旬~12月上旬)と、あわせて5つの季節の贅沢

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(左)夏のあなごせいろ、(右)秋のはらこ飯

それぞれの季節ならではの味、それぞれの季節にしか味わえない贅沢

そういった味が、大人になると心身にしみるように感じるのは、様々な経験の中で、物事の移ろいや儚さを、実感するようになったからでしょうか。

ちなみに、「あら浜」の五季飯は、お取り寄せすることができます!

arahama.shop-pro.jp

もちろん、現地でいただくのとまったく同じ味…とは言えないものの、なかなか遠出できないこの時期、おうちで”季節の贅沢”はいかが?