今週のお題が「お気に入りの靴下」ということで、ちょっと本題から外れる気もしますが、今日は仙台弁の中でも靴下に関するお気に入りの言葉について書きたいと思います。
(昨日の月食の記事はさきほど追記をしています!)
仙台弁は旧仙台藩、つまり現在の宮城県の大部分で使われる方言ですが、東北の他の方言と比べると訛りが強いわけではありません。
そのため宮城出身でなくても普通に会話が通じますが、ところどころに「え、なにそれ?」と思うような言葉が出てくるのが特徴です。
代表的な言葉が、
これがなかなか標準語で説明しづらいのですが、「なんとなく居心地が悪い感じ」「何かがぴったりしてなくて少しずれていて、なんだか気持ちが悪い感じ」「しっくりこない」「フィットしてない」「もどかしい感じ」を表す言葉です。
このセーター、ちょっといずい
とか、
この扉、なんかいずいよね?
のように物理的なものにも使いますし、
今日のチーム、いつもと違っていずい
というふうに抽象的なものにも使います。
最近はSNSで話題になることも多い影響かドラマやアニメに登場することもあります。
(以前このブログの記事で書いた週刊少年ジャンプの人気漫画『ハイキュー!!』にも出てきます!)
また、
たとえば、運動に使うジャージのことを
そして、私の一番のお気に入りが、靴下。
靴下は靴下でも、
実はこれ、
穴から足の指が覗く感じが「おはよう」なのでしょうか。
なんとも可愛らしい言葉で、意味もなく使いたくなってしまいます。
ネットで調べると、前述の「いずい」や「ジャス」同様、県外の人に伝わらなかった方言の上位に入っているようで、「方言チェックゲーム」などでもよく出題されています。
そのほか、
「だから」は「そうだね」という同意を表す言葉なのですが、県外の人との会話で
「今日、暑くない!?」
「だから。」
と言ってしまうと、せっかく相手に同意しているのに、「だから何?」のような冷たい意味にとられてしまって誤解されてしまう恐れがあります。
また、「いきなり」は「とても」という意味なのですが、県外の人に
いきなり寒いね
と言ってしまうと、「急に寒い」という意味に聞こえて「え、いきなりって…、最近は毎日寒いよね?」などと思われがちです。
身の回りの宮城出身者がそんな言葉を使っていたら、どうか温かく見守ってあげてください。
それぞれの土地で使われてきた、独特の言葉たち。
時に不便なこともあるけれど、大切にしていきたい、いとおしい言葉たちです。