みちなるみちのく

東北180市町村を回った筆者が、あなたの知らない東北(みちのく)をご紹介します。

早くも新酒の季節!今だけの透明感で「天明」を味わう(福島・会津坂下町)

日本酒はお米から作られるため、毎年秋お米が収穫されたあと日本酒が仕込まれ年明け1月頃新酒の出荷がピークを迎えます。

しかし、中には極早生(ごくわせ)品種と言って、秋になる前に収穫されるお米があります。

そのうちの一つ、8月に収穫される瑞穂黄金という品種のお米を使った今年の新酒が、すでに店頭に並んでいます。

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曙酒造の2021~2022シーズンの新酒「天明中取り零号」。透明感のある爽やかさだが、旨味・甘味・酸味のバランスがしっかり取れていて飽きの来ない味わい。

このお酒を造っているのは、福島県会津坂下町(あいづばんげまち)にある蔵元・曙酒造

「天明」は曙酒造の代表的な銘柄で、同じ「天明」でも季節ごとに様々な商品が出ますが、今回は新酒の中取り無濾過原酒。

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無濾過の生原酒なので、白濁した色をしている。

日本酒はもともと搾る作業をする前は、米と米麴と水が発酵してどろどろした「醪(もろみ)」という状態になっていますが、それを搾った際に最初に取れるのを「荒走り」、次が「中取り(中汲み)」、そして最後を「セメ」と呼びます。

「荒走り」は少し不純物が入っていることもありワイルドな味わい、「中取り」は一番透明で洗練された味わい、そして「セメ」は最後に圧力を増して搾り取る部分なので雑味があり複雑で濃厚な味わいになります。

一般的に流通しているお酒は、基本的にそれらをブレンドして多くの人にとって飲みやすいよう調整されていますが、曙酒造ではブレンドせずに出荷しているお酒が結構あります。

(曙酒造公式Facebookより、発酵中の醪の様子)

今回の新酒「中取り零号」は、中取りの特徴である透明感もありながら、食米である瑞穂黄金の旨味と、低温醸造ならではの甘味、そして天明らしい酸味も備わって、フレッシュながらも飽きの来ない味わいになっています。

曙酒造については以前の記事でも触れていますが、

megumin1120.hatenablog.com

明治37年に創業した老舗で、枕草子の「春はあけぼの」にちなんだ社名と、夜明けを意味する「天明」を冠した銘柄で地元を中心に広く知られていますが、20年以上前に杜氏制を廃止し、自ら酒造りに取り組み続けている蔵元です。

www.jizake.com

全国新酒鑑評会やインターナショナル・サケ・チャレンジでも受賞歴が多く、代表銘柄である「天明」のシリーズだけでもかなり種類があって目移りしてしまいますが、今の時期はぜひまずは新酒を味わってもらいたいところ。

今だけの透明感たっぷりの「天明」、ぜひ手に取ってみてください。