今日12月22日は今年2021年で最も昼が短い日、冬至です。
太陽の力が弱まる時期とされ、その力を補うために昔から様々な風習が伝わっています。
その一つが、かぼちゃを食べること。
名前に「ん」が付くものを食べると「運」が付く、つまり縁起が良いとされ、かぼちゃ(=なんきん)を食べる文化は日本の広い範囲で受け継がれています。
冬至に食べるかぼちゃの煮物のことを「冬至南瓜(とうじかぼちゃ)」と呼ぶのはほぼ全国的に共通していると思いますが、東北では「冬至南瓜」と言うとかぼちゃと小豆の煮物を指す地域が多いです。
ネットで調べてみると東北の中でも秋田や山形を中心とした地域だと書いてあるサイトもありますが、私がかつて住んでいた宮城でも冬至南瓜と言えば小豆入り、という人が結構いました。
これを「いとこ煮」と呼ぶ地域もあります。
かぼちゃと小豆では煮るのにかかる時間が異なるため、別々に煮てからあとで一緒にする、つまり「めいめいに」「おいおい」煮ていくということから、「めいめい=姪姪」「おいおい=甥甥」ということで「いとこ(従姉妹・従兄弟)」と名がついたという説が有力です。
それにしても、おそらく初めて聞く人にとっては、そもそも甘いかぼちゃを小豆と一緒に煮るなんて美味しくなさそう…と思われるかもしれません。
中には思いっきり甘く煮る人もいますが、我が家の場合はちょっと醤油を入れて甘すぎない感じに煮て晩ご飯のおかずに出します。
郷土料理のようなものなので作り方も甘さ加減も家庭ごとに異なりますが、実際食べてみると意外といける!と感じるかもしれません。
なお、冬至にはほかに「ん」の付くものとして、レンコンやうどん、にんじん、寒天、ぎんなんなどを食べる地域もあります。
形は違えど、それぞれの一皿ごとに、寒さが一段と厳しくなるこれからの時期をできるだけ健康に乗り切りたいという思いが込められています。