みちなるみちのく

東北180市町村を回った筆者が、あなたの知らない東北(みちのく)をご紹介します。

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年間300日営業!日本一活動する盛岡の台所:神子田朝市(岩手)

東北北部最大の都市・盛岡。

その中心部から南に数キロ、北上川沿いに位置する神子田町には、日本一営業日数が多い朝市「神子田(みこだ)朝市」があります。

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朝4時から始まる神子田朝市には、県内外から人が集まる。

その営業日数は実に年間約310日

300日以上という営業日数は全国を探しても他になく、日本で一番活動している朝市と言えます。

毎週月曜日だけがお休みで、しかも5月~12月の期間は月曜日でも祝日であれば営業。

組合形式の朝市としては規模も日本最大級で、野菜や果物を中心に幅広い品目を取り扱い、地元の人にとって大事な"台所"であるだけでなく、観光客も訪れる盛岡名物の一つです。

神子田朝市が中心部からやや外れた場所があるのには訳があります。

もともとは昭和の中頃に盛岡市中心部の大通りにあった農家の直売所が中央卸売市場の開設に伴って移転して「朝市」となったのが発端で、その後あまりに大盛況ぶりに手狭となり新たな土地を探した結果、昭和後期に今の神子田に落ち着いたそうです。

www.morioka.jp

神子田朝市は早朝4時頃から営業が始まり、時期や仕入れ状況にもよりますが朝8時頃には店が閉まっていきます。

秋~春の時期はかなり暗く寒い中で始まるため、ホットチョコレートじゃがバター、それにラーメンひっつみといった体を温めてくれるグルメを提供するお店もあります。

「すいとん」の一種である「ひっつみ」。野菜の出汁がしみわたる優しい美味しさ。

「ひっつみ」というのは東北に住んだことがないと聞き覚えがないかもしれませんが「すいとん」の仲間で、小麦粉を水で練って「ひっつまんで」汁に投げ入れることから名付けられたとされる岩手の郷土料理

この神子田朝市にある「木偶の坊」というお店のひっつみは「噂のひっつみ」と呼ばれ、通常のひっつみより長~いことで有名です。

他にも今の時期だと餅菓子が多く出回り、「きりせんしょ」「花まんじゅう」といった岩手ならではのお土産も手に入ります。

米粉などを蒸して作られる「きりせんしょ」。盛岡を中心とした地域で伝統的に作られている餅菓子の一つ。(画像提供:農林水産省)

岩手県はスイカりんごといった果物の生産も盛んで、産地から直接持ち込まれた新鮮な野菜・果物、そして海鮮などは地方発送を受け付けているお店もあります。

www.morioka.jp

盛岡の素朴な「美味しい」がいっぱい詰まった神子田朝市。

土日も営業していて観光客も行きやすくため、ぜひ一度足を運んでみてください!