今回は、青森県で先日行われたシュールすぎるイベントをご紹介したいと思います。
ちなみに本当にシュールではありますが個人的には大好きなイベントで、東北に住んでいた頃はローカルニュースで見るたびにほっこりした気持ちになって幸せを分けてもらっていました。
町名にちなんで全国から「ツルツル」な猛者たちが集まる、「ツル多はげます会」の魅力をとくとご覧あれ!
青森県鶴田町(つるたまち)は津軽地方のほぼ真ん中、内陸部に位置する、果物の生産が盛んな町です。
観光名所の「鶴の舞橋」は約300メートルもある「日本一の木造三連太鼓橋」で、津軽富士とも呼ばれる岩木山(いわきさん)との絶景コラボはインスタでもよく投稿されています。
鶴田町の名前の由来は文字通り鳥の鶴で、昔から渡り鳥の鶴が多く飛来する土地だとされています。
その「鶴田町」を「ツルツルな頭」と掛けて町を盛り上げようと、30年ほど前にできたのが「ツル多はげます会」。
髪の毛が少なく光り輝く頭は世の中を明るく照らすことができるというモットーのもと、ツルツルを活かした様々なイベントや活動を行っています。
中でも東北のローカルニュースで必ず毎年流れる一大イベントが、先週2月22日に行われた「新春の有多毛(うたげ)」。
コロナ禍の影響を受けていたため今年2023年は3年ぶりの開催となりました。
なお2月22日は「ニャン・ニャン・ニャン」の語呂合わせで一般的には「猫の日」ですが、鶴田町では「ツル・ツル・ツル」と読みます。
この宴(有多毛)の最大の呼び物は、「吸盤綱引きトーナメント」。
対戦者同士が、ツルツルな頭に吸盤をくっつけて引き合います。
よりツルツルである方が吸盤が吸い付きやすく有利なので、髪の毛が少ないことはもちろん、スキンケアも重要になってくる戦いです。
掛け声は「はっけよい、のこった!」ではなく、「ハゲよい、のこった!!」。
(ツル多はげます会公式Facebookより、過去の大会の様子)
ツル多はげます会は全国に80人ほどの会員がいますが、今回は地元のほか北海道や富山などから27人が集まってトーナメントに挑んだとのこと。
上記の吸盤綱引きトーナメントのほか、ツルツルな頭に向かって冷却シート(冷えピタ的な)を投げてうまくくっつけようとする「ハゲピタダーツ」も盛り上がったそうです。
ちなみに鶴田町は冒頭でご紹介した鶴の舞橋や丹頂鶴自然公園のほか、「道の駅あるじゃ」も人気で、生産量日本一のブドウ「スチューベン」を使ったスイーツを味わったり、朝どれ野菜を含む農産物や1000種類を超えるお土産を買ったりできるほか、レストランでは特産の大豆(おおすず)の豆乳を使った担々麺まで食べられるという充実ぶりです。
鶴田町は「津軽のへそ」とも呼ばれる通りこの地方のほぼ真ん中にあるので、東北唯一の「現存12天守」である弘前城(弘前市)や、太宰治の生家を残した「斜陽館」(金木町)もはしごして観光することができます。
見どころいっぱい、「ツルツル」パワーが明るく照らす鶴田町、ぜひ一度訪れてください!