東北の秘湯には露天風呂をそなえた旅館が数多くありますが、露天風呂を超えた解放感に浸れる"野天風呂"を持つ旅館が福島市にあります。
「露天風呂」の場合、屋外にあるお風呂ではあるけれども塀などに囲まれていて、見えるのは空だけという状態が多いですが、「野天風呂」の場合は完全に"野っ原(のっぱら)"にお風呂がぽつんとあるイメージ。
新野地温泉「相模屋旅館」は磐梯吾妻国立公園内の標高約1200メートルに位置する、下界から隔絶された場所で、例年3月になっても人の背丈ほどの雪が残り、まさに"秘境"です。
二階露天風呂です
— 日本秘湯を守る会 新野地温泉相模屋旅館 (@sagamiyaryokan) February 6, 2021
本日は天気がよく、雄大な鬼面山を眺めながらお湯を楽しむことができました。#新野地温泉相模屋旅館 pic.twitter.com/qikyufv4Y7
(旅館公式Twitterより)
日本百名山を3つも擁する磐梯吾妻国立公園内には複数の温泉が点在し、福島駅から観光道路「磐梯吾妻スカイライン」を登っていくと高湯温泉、そして紅葉の絶景などで有名な浄土平を過ぎて安達太良山に向かう途中に鷲倉温泉や野地温泉、新野地温泉、さらにそこから麓へ下りると土湯温泉もあります。
今回ご紹介している新野地温泉にあるのはこの相模屋旅館1軒のみで、他の温泉旅館の前を通り過ぎて坂を登り切った感じのところにたたずんでいるので、一層秘湯感が増します。
しかもこれだけ秘湯なのに、新幹線の停まるJR福島駅から無料送迎があって意外と交通アクセスも良いので、車の運転が苦手な人や、雪道が不安な人にもおすすめです。
ちなみに15時半に旅館に着く(下記リンクのHP参照)なんて送迎の時間が早すぎないか!?と思われそうですが、旅館内に複数のお風呂がある上に、晩ご飯の時間も早めなので、私が利用した時はむしろこの時間でちょうどいいと感じたくらいでした。
ロビーや客室には余分な装飾はないけれどもさりげなく花が飾ってあったりして、宿泊や入浴に訪れた人が居心地よく過ごせる空間です。
相模屋旅館の魅力は雄大な自然に浸れる質の良い温泉だけでなく、山の恵みをふんだんに取り込んだ料理にもあります。
ちょうど今の時期は旅館周辺でも山菜が芽吹く季節で、みずみずしい「春の味」を楽しめます。
さらに周辺では季節ごとに山菜以外にも様々な美しい自然と出会うことができ、福島の豊かさを五感で味わうことのできる癒しの場所です。
春のお便り②🌸
— 日本秘湯を守る会 新野地温泉相模屋旅館 (@sagamiyaryokan) April 7, 2022
朝ドラ“エール”でお馴染みの水林自然林でカタクリの花が咲き始まりました🌱#福島市 #水林自然林 #エール pic.twitter.com/ueHkTX2oxR
標高1200メートルで過ごす、極上の時間。
圧倒的解放感が待つ野天風呂で、リフレッシュしてみませんか。