福島県内唯一の国宝、いわき市にある白水阿弥陀堂(しらみずあみだどう)。
願成寺の境内にあり、国宝の阿弥陀堂や重要文化財である仏像など様々な魅力がありますが、やはり一度は見ておきたいのが秋の紅葉です。
平安時代に国内各地で盛んに造られた浄土庭園(浄土式庭園とも)と呼ばれる、お堂と池が一体化した境内では、紅葉の時期になると池の水面に映る紅葉がえもいわれぬ絶景をつくり出します。
実は福島県では今年2023年、9月に台風などによる記録的な大雨の被害を受けて、この白水阿弥陀堂も紅葉シーズン直前まで泥のかき出し作業が行われていました。
参拝が再開されたのは10月1日のことで、多くの人の努力のおかげで紅葉が楽しめるとうわけなのです。
まだお堂の床下や庭園の池など見えないところに泥が残っているということで、今年は例のライトアップが行われないのですが、昼間だけでも十分に美しいのでぜひ足を運んでみてください。
いわき駅まではJR常磐線の特急を使うと都心から約2時間で着けるので、新幹線を使わないと行けない東北の他の観光地と比べるとアクセスしやすいのも魅力。
この常磐線も2011年の東日本大震災のあと9年の歳月を経て全線再開した路線で、それを思うと本当に様々な困難を乗り越えて今があるのを改めて感じます。
数々の被害にも負けず今年も錦秋を見せてくれる白水阿弥陀堂。
今月下旬まで楽しめそうですので、ぜひしっかり防寒対策をして訪れてください。