みちなるみちのく

東北180市町村を回った筆者が、あなたの知らない東北(みちのく)をご紹介します。

とろける牡蠣は今が旬!赤崎の伝統と技術が育む特大牡蠣を味わいたい(岩手・大船渡)

牡蠣というと全国的には広島産を初めて瀬戸内の知名度が高いですが、実は本当に美味しい牡蠣は東北にある、というのが私の持論です。

今日ご紹介するのは、皆さんの常識を覆すかもしれない、今(11~12月)が旬の極上の牡蠣です。

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じっくり手間暇かけて育てられた赤崎産の牡蠣は、大きさも味もレベルが違う。

赤崎(あかさき)という町は、東北の太平洋側・岩手県南部の大船渡市にあります。

半世紀以上も前から牡蠣の養殖を行っていて、牡蠣が好きな人であれば高級牡蠣として「赤崎牡蠣」の名を聞いたことがあるかもしれません。

片手に余るほどの特大サイズもさることながら、一口含んだときのとろける幸福感といったら、一度食べたら完全に虜になってしまいます。

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「海のミルク」という牡蠣の異名がぴったりすぎる、クリーミーな赤崎牡蠣。

三陸のリアス式海岸に位置する赤崎では、海に複数の川が流れ込みミネラル豊富で豊かな漁場が育まれるとともに、入り組んだ湾の地形が養殖に向いた穏やかな海を形成しています。

赤崎の牡蠣がすごいのは、とにかく手間暇がかかっていること。

通常は養殖1年目で出荷することの多い牡蠣を、3年もかけて栄養をたっぷり吸収させ大きく育ててから出荷しています。

(最近は知名度が上がってきて東京などのレストランからのリクエストも増えたため、1年ものや2年ものも出しています。)

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三陸沿岸・大船渡市の海。入り組んだ地形が多く、海と緑が同居する景観が望める。

しかもその育て方は独特で、毎年夏には牡蠣を「お湯につける」という作業が行われています。

牡蠣の周りに他の貝やフジツボなどが付いてしまうとせっかくの豊富な栄養を牡蠣と取り合ってしまうので、お湯につけて駆除しようというのです。

このとき牡蠣は固く口を閉じているため、影響を受けません。

(弱い牡蠣はこれで死んでしまいますが、ある意味、間引かれることになります。)

ちなみにネットで調べたところ、昔は手で牡蠣を引き上げてドラム缶を使ってお湯につけていたそうですが、今ではかなり現代的なやり方になっているとのこと。

逆に言うと、ドラム缶ですごく原始的なやり方しかできないような時代から、令和の時代でも珍重される美味しい牡蠣を作り続けていたということですから、本当にすごい話です。

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美しい海が広がる三陸海岸は、どこを切り取っても絵になる。

赤崎の牡蠣は前述のように、最近は東京など離れた場所のお店でも扱うことが増え、食べられる機会がかなり増えてきました。

私も今年、都内のイタリアンレストランでいただいたので、皆さんのお近くでも見つかるかもしれません。

「赤崎牡蠣」で検索するとネットでのお取り寄せもできますし、ぜひ伝統と技術が育む特別な牡蠣を味わってみてください。