今日8月7日は立秋(りっしゅう)、暦の上で秋が始まる日です。
と言っても、ほとんどの人にとっては「秋」とは名ばかり。
単なる「暦の上で」の話であって、秋が来る実感なんて持ちようがない、というのが一般的な感覚だと思います。
一方で東北では、この時期に「秋」を感じる理由があります。
というのも、東北6県各地で行われる大規模な夏祭りは例年、だいたいこの時期に終わりを迎えるためです。
勇壮なねぶたと賑やかなお囃子が有名な青森ねぶた祭が8月7日に終わり、先日ご紹介した絢爛豪華な七夕飾り街を彩る仙台七夕まつりが8月8日に終わり、そのほか多くの伝統行事が旧暦の七夕であるこの時期にひと区切り。
祭りに関わった人も楽しんだ人も、達成感だったり一種の淋しさだったりを感じる時期なのです。
しかも、東北という日本の中でも緯度の高い地域では、この時期になるとちょうど、少~しだけ涼やかな風が吹いたりもする。
そんなわけで、全国的には季節外れの「立秋」という言葉が、東北ではある程度「実感」に近い形で受け取れられるのです。
ところが近年、東北でも「立秋」なんて受け入れられないほどの猛暑が続く年が多くなっています。
実際に今年2022年も各地の週間予報を見ると、東北の仙台も含め、このさき全国的に猛暑が続くことが予想されています。
もちろんこれには短期的な気温の変動(たまたま高気圧が通過したとか、たまたま低気圧の位置がいつもと違った、ということによる気温変化)が関わっていますが、長い目で見ればやはり、地球温暖化や都市化といった長期的な変動も影響しています。
都市化というと東京や大阪といった超大都市にしか関係ないと思われがちですが、仙台や山形といった地方都市も例外ではありません。
人々が住む場所の気温は、着実に上がってきています。
立秋の時期に文字通り「秋」を感じる年は、時代とともにかなり少なくなってきてしまったと言えます。
なお、このさき東北では暑さにもちろん注意が必要な一方で、特に東北北部では雨にも警戒です。
このさきの週間予報で言うと、東北北部の青森や秋田で、向こう一週間ほど雨や曇りの日が続く見通し。
しかも総雨量がかなり多くなりそうで、場合によっては記録的な大雨になるおそれも出てきました。
(最新の雨量予想は下記リンクから見ることができます。)
特に秋田県を中心に、すでにこれまでの1週間で多くの雨が降って土壌がゆるんでいる場所があり、今回の雨が追い打ちをかけるような形で大きな災害を引き起こすおそれもあります。
このさきの天気の情報にはいつも以上に注意が必要です。