最近は健康・美容ブームもあって注目度が高まっている「甘酒」。
実は、俳句の世界では夏の季語です。
そして東北では、「夏に飲む冷たい飲み物」として「冷やし甘酒」を思い浮かべる人も多いくらい、身近な飲み物でもあります。
今週のお題「冷やし◯◯」に合わせてお送りするのは、夏の強い味方「甘酒」の話題です。
甘酒は大きく2つのタイプがあって、酒粕から作るタイプと、米と麹から作るタイプがあって、後者なら独特の香りも少なくて比較的飲みやすく、しかもノンアルコールです。
東北ではこの米と麴タイプの甘酒をよく飲む地域が多く、自宅で作るという家庭も少なくありません。
古くからの穀倉地帯であることから、お米にまつわる加工品は代々自家製、という家が多いのでしょうか。
麹が手に入れば炊飯器で手軽に作れることもあって、子どものおやつに出す家もあります。
甘酒は「飲む点滴」とも呼ばれるほど、栄養が豊富。
熱中症や夏バテの防止に役立つだけでなく、ビタミンB群やアミノ酸など美容・アンチエイジングにも嬉しい栄養素が多いため、近年ますます注目されています。
ちなみに私が東北に住んでいた頃、たまたまテレビで生放送のローカル番組を見ていたらdボタンによる視聴者アンケートをやっていて、お題が「夏に飲みたい冷たい飲み物」でした。
選択肢は「麦茶」、「スポーツドリンク」、「甘酒」、「アイスコーヒー」で、アンケート結果で1位だったのは想像通り麦茶だったのですが、なんと2位が甘酒でした。
そのくらい、東北地方にとっては身近な飲み物なのです。
昔の人の知恵が詰まった夏のドリンク、甘酒。
8月も下旬に差し掛かって疲れが溜まるこの頃、「飲む点滴」の力を借りてみてはいかがでしょうか。