今週は、今週のお題「好きなおやつ」に合わせて東北のおやつを色んな視点からご紹介していますが、
今日のおやつはアイスクリームです。
「もう涼しくなったからアイスは要らない」とは言わせません!
私の愛する「酪王カフェオレアイスクリーム」をご紹介します。
まず、「酪王カフェオレアイスクリーム」について語る前に、普通の人は「酪王カフェオレ」を知らないと思いますが、福島県内400か所以上の学校や幼稚園に牛乳を納入する酪王乳業(本社:福島県郡山市)の人気商品です。
福島県の多くの子どもたちが酪王牛乳を日常的に飲んで育ち、いわば酪王の商品は福島県民の"ソウルドリンク"と表現しても過言ではありません。
中でも「酪王カフェオレ」は、生乳を50%以上使用し濃厚だけど後味スッキリという絶妙なバランスが支持され、1976年の発売当初からの超ロングセラー商品。
さらに「いちご版が飲みたい」という消費者のリクエストに応えて、2014年からは「酪王いちごオレ」も販売され、「酪王カフェオレ」とともに関東のお店でも手に入ります。
その酪王乳業が2016年に販売を開始したのが、件の「酪王カフェオレアイスクリーム」。
みんな大好き酪王カフェオレをそのままアイスにしたような美味しさで人気が出たのはもちろんですが、最初に2016年11月に福島県内で発売された限定6000個(酪王カフェオレ40周年の記念発売だった)がわずか2週間で完売したことで、一気に全国的に知名度が上がりました。
追加生産するもまたもや即完売、「どこに行っても手に入らない」と話題騒然となりました。
(下記リンクは当時の毎日新聞ニュース。会員限定記事だが、概要文は誰でも読めるようになっている。)
私自身も当時どうしても食べたくて、2017年に福島県いわき市に遊びに行った際、いわき・ら・ら・ミュウ(水族館「アクアマリンふくしま」の近くの物産館)で発見したときは感動しました。
酪王牛乳と酪王カフェオレをそれぞれ10%ずつ使用していて、ミルク感たっぷり。
そして香料を加えていない爽やかなコーヒー風味が、絶妙に美味しい。
福島県内のほとんどの食品メーカーがそうだと思いますが、酪王乳業も東日本大震災による原発事故の後、多くの困難を経験した会社です。
福島県産の原乳にこだわって生産してきたのに、県内で原乳が手に入らない。
苦渋の決断で岩手県産の原乳を仕入れて生産・出荷したら、今度は「福島県産を隠している」と非難され、ネットで炎上。
それでも、「美味しいから」と応援する消費者の声を糧に乗り越えたからこそ、今も私たちは酪王の商品を味わうことができます。
ちなみに、かつて「どこに行っても手に入らない」と言われたアイスは、今やネットでも買えるようになりました。
(酪王オンラインショップ:ページ中程にアイスのラインナップあり)
逆境に負けず、消費者の声に応え続けてきた酪王乳業の酪王カフェオレアイスクリーム。
一度味わったら、夏が終わっても、秋も、冬も、食べたくなること請け合いです!