週間予報を見ると九州から東北にかけて、
8月のお盆期間ってこんなに雨降る時期だったっけ?と混乱する人も多いと思いますが、確かに
このところ気象に関する記事が多くなっていますが、今週のお題が「自由研究」ということもあって何か役に立つことがあるかもしれないと思い、今日は
例年5月頃から8月頃にかけての本州付近の大まかな天気傾向は、太平洋高気圧の勢力に大きく左右されます。
初夏、日本の北側にまだ春の名残の冷たい空気が残っているところへ南から暖かい空気を伴う太平洋高気圧が勢力を伸ばし始めると、
これが梅雨入りです。
冷たい空気と暖かい空気の勢力が拮抗している間、梅雨前線は停滞し続けます。
太平洋高気圧の勢力が十分強くなれば、前線はなくなり梅雨明けして暑い夏が来ます。
ところが今年2021年は、梅雨が明けても太平洋高気圧がしっかり本州付近を覆うこともなく、
先月7月に北海道で猛暑というニュースを聞いた人も多いと思いますが、太平洋高気圧が北海道付近を覆っていたり、あるいは日本の東の海上あたりにとどまっていたりと、
その太平洋高気圧が今週、ついに本州付近へと勢力を伸ばし始めました。
まるで初夏、梅雨が始まるときのような状況です。
しかも今、日本付近には北から冷たい空気も南下していて、この冷たい空気と太平洋高気圧がもたらす暖かい空気との間で前線が形成されたというわけです。
しかも、冷たい空気と暖かい空気の勢力は今後し
ちなみに、この前線は
秋雨が始まる時期について明確な定義はありませんが、基本的には立秋(今年2021年は8月7日)以降に本州付近に停滞する前線を秋雨前線を呼びます。
つまり今(8月中旬)は秋雨という言葉を使う時期ということになりますが、今回の前線は、性質としては梅雨前線にかなり近いです。
正確に言うと、
ポイントの一つはやはり太平洋高気圧。
今回、本州付近へ勢力を伸ばすといっても、西へ広がる形になる予想で、これは西日本付近に南から暖かく湿った空気が入りやすい、梅雨末期の状態と同じです。
おまけに前線の北側、北海道の北東の海上では、
8月中旬に前線が停滞するケースはあまり多くないものの過去にもあり、そのうち2014年8月には広島市で大規模な土砂災害が発生して関連死を含む77人が亡くなっています。
気象庁が計算する雨量の予測は現在(8月11日時点)あさってまでしか出ていませんが(気象庁HPを参照)、今後も天気予報や雨量予測をこまめに確認して、