宮城県の内陸部、川崎町(かわさきまち)にあるみちのく杜の湖畔公園では、この時期
コキアの紅葉を目当てに多くの人が訪れます。
(みちのく杜の湖畔公園公式Facebookより)
関東でも茨城県のひたち海浜公園がコキアで有名ですが、都心からの観光客も多いため週末を中心にかなり混雑します。
その点、みちのく杜の湖畔公園は広大な敷地でゆったりとコキアをはじめ美しい草花を眺めることができるので、混雑が苦手な人や小さなお子さん連れにぴったりな場所です。
(みちのく杜の湖畔公園公式Facebookより)
毎年秋に各地で人を魅了するふわふわもこもこのコキアは、ホウキギという植物の別名で、もとは生活に身近な存在。
今では観賞用として知られるようになりましたが、もともとは実用的な植物でした。
たとえば、丸ごと乾燥させたものを、その名の通り箒(ほうき)に使ったり。
また、秋の終わりに小さな小さな実ができるのですが、その実は食用にしていました。
トンブリと呼ばれ、醤油漬けなどにされて保存食にもなります。
見た目もぷちぷちとした食感もキャビアに似ていることから、「畑のキャビア」とも呼ばれてきました。
とんぶりを自家用に栽培している場所は全国各地にありますが、継続的に生産・出荷しているのは現在ではもう秋田県大館市だけのようです。
ちなみにコキア(ホウキギ)は一年草なので、秋に真っ赤に紅葉したあとは枯れてしまいます。
冒頭でご紹介した、みちのく杜の湖畔公園でも、コキアの紅葉が楽しめる「だんだん畑」はコキアが枯れた後は菜の花の種がまかれ、春には一面黄色の花畑に生まれ変わります。
真っ赤な紅葉で多くの人を惹きつけるイメージとは対照的な、ちょっと儚い一面ですね。
なお、公園の公式HPによると今年のコキア紅葉はまもなくピークを過ぎるようなので、訪れる予定のある方は早めがおすすめです!