みちなるみちのく

東北180市町村を回った筆者が、あなたの知らない東北(みちのく)をご紹介します。

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まさに絶景だらけ!GWは生命の息吹感じる東北へ

ゴールデンウィークの時期は東北で生き物たちが一斉に輝く季節

あちこちで美しい景色を楽しむことができ、全部回ろうとすればたとえ10連休あっても全然足りないくらいです。

今回はそのうち、初夏の新緑が眩しい絶景3選をご紹介します。

 

1.雪解けとともに若葉が一斉に芽吹く:白神山地(秋田・青森)

縄文時代から手つかずの状態で多くの生命を育んできたブナの原生林。

白神山地秋田・青森にまたがるブナ林を中心とした世界自然遺産で、エリア内には緑道や森、湖、滝など多くの絶景スポットがあります。

中でも白神山地を訪れる際に外せない場所の一つがこちら。

神秘的な色をたたえる青池(青森県深浦町)です。

十二湖と呼ばれる12の湖の中でも特に人気が高く、吸い込まれるような美しさ

またGW後半にはエリア内にある田苗代湿原(秋田県藤里町)でニッコウキスゲも咲き始め、約8000年の歴史を持つと言われる白神山地で今も生命が息づき季節とともに千変万化する様子を垣間見ることができます。

(※なお、白神山地のエリア内では現在、大雨被害のため一部立ち入りが制限されている場所がありますので最新の情報をご確認ください。)

 

2.街も旧跡も青葉に囲まれる:仙台(宮城)

「杜の都」とも呼ばれる宮城県の県庁所在地・仙台は、伊達藩の方針もあり江戸時代から多くの樹木が植えられてきました。

初夏になるとケヤキ並木で有名な定禅寺通り(じょうぜんじどおり)など街中も緑で溢れます。

定禅寺通りをはじめ、仙台市内には意外と有名な芸術家が造った彫刻が置かれている。

仙台市内には青葉城をはじめ伊達藩にちなむ様々な歴史旧跡がありますが、中でもおすすめは瑞宝殿(ずいほうでん)

伊達家歴代当主の霊廟です。

青葉城と比べると観光客は少ないが、建築としての価値が高くぜひ訪れてほしいスポット。

JR仙台駅から南西に2キロほど、古くから聖なる土地として「経ヶ峯(きょうがみね)」とも呼ばれる小さな山の上にあり、地元では霊屋(おたまや)とも呼ばれています。

安土桃山文化の威風が残る絢爛豪華な建築はもちろん、それを取り囲む森も見どころ。

参道の石畳は雨の日はことさら美しい。

街の喧騒から隔絶された緑たっぷりの空間で、日常を忘れることができそうです。

 

3.猛き兵(つわもの)達の往時をしのぶ平泉(岩手)

夏草や つわものどもが 夢のあと

という松尾芭蕉の句で知られる、岩手県の平泉(ひらいずみ)

世界文化遺産に登録されている中尊寺などの社寺には毎年多くの人が訪れますが、今の時期は新緑も魅力

中尊寺の境内にはかなりの本数の木が生い茂っていて、参道を歩きながら気持ちが清々しくなるのを感じる。

1000年近い歴史を持つこの場所は、2022年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」ゆかりの舞台の1つでもあります。

若葉が芽吹く今は、まさに芭蕉が読んだ「夏草」を思い起こさせるような情景です。

有名な金色堂はこの写真奥の建物内にある(写真左に映っている石標をよく見ると「金色堂」と書かれている)。

また、「夢のあと」となってしまった平泉の中で芭蕉が「金鶏山のみ形を残す」と記したその山も、ちょうど生い茂る青葉に覆われる時期。

芭蕉が「奥の細道」の詩句をつづりながら東北を巡ったのはちょうど5月頃だったと言われ、芭蕉が見た風景を追体験することができます。

hiraizumi.or.jp

 

今の季節だからこその魅力がたっぷり詰まった東北。

雪国の厳しい冬を乗り越えて生命を輝かせる東北の新緑に囲まれて過ごせば、心も体もリセットされて、新しくがんばるための元気をもらえそうです。

今回ご紹介した場所は世界遺産観光のために以前よりもアクセスが改善されていたり、また仙台市内の名所など東京から日帰りで行けるところもあります。

まだ連休中どこへ行くか決めかねている人にもおすすめです!