みちなるみちのく

東北180市町村を回った筆者が、あなたの知らない東北(みちのく)をご紹介します。

MENU
ーおすすめ記事ー

天然の絶景!世界遺産の町にそびえる「氷のカーテン」(青森・深浦町)

このところの寒波の影響で、世界遺産「白神山地」があることで知られる青森県の深浦町(ふかうらまち)には、今年も天然の「氷のカーテン」が出現しています。

まるで絵画のような「氷のカーテン」(過去の様子)

高さ約20メートル、長さ約100メートルの「氷のカーテン」は、断崖の隙間から地下水がしみ出して氷柱(つらら)になったもの。

水そのものも、そして形成過程もすべて自然の力による、100%天然の芸術です。

間近で見ると迫力に圧倒される(過去の様子)

この「氷のカーテン」が見られるのは、JR五能線(ごのうせん)千畳敷駅(せんじょうじきえき)近くの岸壁。

千畳敷駅はもともと「海の見える駅」として季節問わず観光地になっていて、駅の目の前には駅名の由来である名勝・千畳敷が広がります。

江戸時代の地震で出現したとされる千畳敷。かつて津軽のお殿様がここに千の畳を敷いて宴を開いたことからその名がついたという。

太宰治の小説『津軽』にも登場し、「日本の夕日百選」にも選ばれていて、五能線の観光列車「リゾートしらかみ」も停車します。

「氷のカーテン」はその千畳敷とは線路を挟んで反対側に当たる岸壁に毎年でき、今年(2023年)は1月の記録的寒波の影響で例年より早い時期から見られるとのこと。

迫力あるカーテンそのものだけでなく、真横をJR五能線が走り抜ける光景も人気で、県内外から観光客が訪れるスポットです。 

「氷のカーテン」と五能線のコラボ(過去の様子)。なお五能線の車両は2021年3月からすべてこのGV-E400系に入れ替わった。

深浦町には、青森・秋田両県にまたがる白神山地の一部が位置し、神秘的な絶景で有名な十二湖も深浦町にあります。

冬期は雪深く観光客も減りますが、同じ町内には厳冬だからこそ味わいが増す黄金色の不老不死温泉や、いか焼きで有名な道の駅ふかうら「かそせいか焼き村」もあり、魅力たっぷりの町です。

(※一部環境でInstagramからのリンク写真が表示されないことがあります。画面を更新すると解決することが多いです。)

深浦町の「氷のカーテン」は、今後の気温にもよりますが、おおむね2月中旬までは楽しめる見通し。

厳しい自然を駆け抜けるJR五能線は雪や強風で遅れることもあるので、時間に余裕を持っておでかけください。