みちなるみちのく

東北180市町村を回った筆者が、あなたの知らない東北(みちのく)をご紹介します。

明るい黄色が誘う早春 生き残りをかけた植物たちの知恵とは

3月になってもまだまだ雪の残る地域が多い東北ですが、例年、年が明けて最初に届く東北の花の便りが、福島県いわき市フクジュソウ(福寿草)です。

1月のうちから見頃が始まり、例年3月ごろまで楽しむことができます。

上のツイートで左の写真では、田んぼのあぜ道が白っぽくなっていて雪が残っていることがわかりますが、フクジュソウはまだ雪が積もる時期から咲く早春の代表的な花です。

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いわき市は福島県の浜通り(沿岸部)の最も南に位置する、福島県最大の人口を持つ市で、東北地方で2番目に大きな市でもあります。

"東北のハワイ"とも呼ばれるほど温暖ないわきでは、東北でも他の場所に先駆けて花の話題が相次ぎます。

同じいわき市内にあるいわき市フラワーセンターでは、ロウバイも1月中から見ごろを迎える花の 1つ。

ちなみに、ロウバイもフクジュソウと同様に黄色ですが、これは偶然ではないかもしれません。

というのも、早春に咲く花には、黄色い花が多いと言われています。

さきほどから出てきているフクジュソウやロウバイの他に、スイセンも黄色い種類がありますし、また東北ではまだまだ咲きませんが菜の花ミモザも黄色です。

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これは一説には、虫を呼び寄せるためとされています。

こういった花は、虫に集まってきてもらって、花粉を運んでもらわないと、子孫を残すことができません。

今週のお題でもある「花粉」は、植物にとっては大事なキーワード

早春に活動を活発化させるハエやアブなどの仲間の虫は、黄色い色に敏感だと考えられていて、この時期に咲く花に黄色が多いのは、植物たちの生き残りをかけた戦略かもしれないのです。

同じく花粉を虫に運んでもらおうと策略を練っている花に、マンサクがあります。

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まだ氷点下が当たり前の時期から咲くマンサク(仙台市内で2018年に撮影)

寒さに強い植物で、春先に他の花に先駆けて「まず咲く」ことから「まんさく」に転じたとされ、東北ではフクジュソウやロウバイと同時期に見られます。

このマンサクの花、咲いている期間がかなり長いという特徴があるですが、それは、まだ虫の少ないこの時期でもなんとか虫に出会う確率を上げるために開花期間を長引かせているのだと考えられているのです。

植物たちが進化の過程で身につけた様々な知恵は、知れば知るほど興味をそそられるものばかりです。

 

なお、冒頭で写真を紹介したいわき市は、東北でもっとも早く桜が咲く場所でもあります。

みちのくに春を呼び込む一番乗りの桜

また後日このブログでご紹介します!