インターナショナルワインチェレンジ(IWC)はもともと毎年ロンドンで行われている世界最大規模のワイン品評会です。
ワインの世界でもっとも影響が大きいとされるコンテストの一つで、1984年に設立され長い歴史を持ちますが、そこに2007年からSAKE部門が加わり、その後飛躍的に知名度が上がって影響力も大きくなりつつあります。
ということで、今日の記事ではつい先日発表されたSAKE部門の受賞酒のうち、東北のお酒をご紹介します!
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IWCは毎年4月にテイスティングが開催され、今年も今月5月13日にはメダル受賞酒が、そして17日にはメダル受賞酒の中でもっとも優れているとされるトロフィー酒も発表されました。
実はSAKE部門の中でもさらに「純米酒部門」とか「大吟醸酒部門」などと細かく分かれていて、その細かい部門ごとにメダルやトロフィーを獲得する酒が選ばれます。
今回2021年のIWCで東北のお酒は、普通酒・純米吟醸・純米大吟醸・吟醸酒・大吟醸・古酒の6部門で、計14つのお酒がメダルを受賞しました。
そして、そのうち次の2つのお酒が最終的にトロフィーを受賞しています。
吟醸酒部門:「陸奥八仙 ピンクラベル」八戸酒造株式会社(青森県) 古酒部門:「辨天2 純米大吟醸原酒」合資会社後藤酒造店(山形県)
古酒はなかなか人によって好みが分かれたりもするので広くおすすめするのが難しいので、ここでは吟醸酒の陸奥八仙(むつはっせん)の推しポイントだけご紹介。
創業1775年、江戸時代から酒造りをしてきた八戸酒造(はちのへしゅぞう)が醸すお酒で、青森県産の酒米や酵母にこだわった"オール青森"の味を実現する蔵元です。
大正時代に建てられた蔵で今も酒造りが行われ、当初珍しかった3階建てのその蔵は母屋などとともに文化財にも登録されています。
今回吟醸酒のピンクラベルがトロフィーを受賞した「陸奥八仙」のシリーズは、 全体的に飲みやすいけど味わい深い、という印象のお酒です。
ネットでも買えますし、東京を含め東北以外でも一部の食料品店(ザ・ガーデン自由が丘など)で売っていることがあります。
日本酒初心者の方にも、そしてすでに色々な日本酒を飲んだ経験のある人にも、おすすめしたいお酒です。
最後に、今回各部門でメダルを受賞した東北の日本酒を一覧でご紹介おきます。
「写楽」や「南部美人」のようによく知られているお酒もあれば、ちょっとマニアックな銘柄もありますが、どれも美味しいお酒ばかりなので、気になるお酒があればぜひ試してしてみてください!
■普通酒部門
「天の戸 貴醸 酒貴樽」浅舞酒造株式会社(秋田県)
■純米吟醸酒部門
「あたごのまつ 純米吟醸 ささら」株式会社新澤醸造店(宮城県)
「写楽 純米吟醸 播州山田錦」宮泉銘醸株式会社(福島県)
■純米大吟醸部門
「桃川 大吟醸純米 華想い」桃川株式会社(青森県)
「陸奥八仙 レイメイ40」八戸酒造株式会社(青森県)
「刈穂 嘉永 純米大吟醸」秋田清酒株式会社(秋田県)
「純米大吟醸 砂潟 海鳴り」東北銘醸株式会社(山形県)
「純米大吟醸 久宝居」開当男山酒造(福島県)
「奥の松 純米大吟醸」東日本酒造協業組合(福島県)
■吟醸酒部門
「陸奥八仙 ピンクラベル」八戸酒造株式会社(青森県)
■大吟醸酒部門
「出羽桜 大吟醸」出羽桜酒造株式会社(山形県)
■古酒部門
「辨天2 純米大吟醸原酒」合資会社後藤酒造店(山形県)
「出羽桜 貴醸酒 MATURED」出羽桜酒造株式会社(山形県)
「南部美人 あわさけスパークリング 北斎」株式会社南部美人(岩手県)
(以上)