昨日2月19日は二十四節気の一つ「雨水(うすい)」でした。
古くから伝わる暦で降るものが雪から雨に変わる頃、という意味ですが、もちろん実際の自然界ではちゃんと雨に変わる年もあれば、まだまだ雪が降り続く年もあります。
今年は以前もご紹介したようにラニーニャの影響もあって雪が多く、
もうしばらく雪や寒さへの辛抱が必要になりそうです。
この二十四節気「雨水」は、今日閉幕した北京五輪の始まった2月4日、開会式のカウントダウンで最初に画面に出た文字でもあります。
あの日、「24 雨水 Rain Water」と大きく書かれた画面に、世界の多くの人が興味をそそられました。
日本で使われている二十四節気は、もともと中国から伝わってきたもの。
現在の日本では二十四ある節気のうち立春や夏至以外の暦は知名度が低くあまり知らない人も多いですが、中国では今でも人々の生活の中に根付いています。
伝統的な考え方では一年は2月4日の立春からスタート。
次いで雨水、啓蟄、春分などを経て季節が進んでいき、そして小寒、大寒のあとに再び立春がやってきて一年が巡ります。
春が始まる立春、雪が雨に変わる雨水、虫たちが動き出す啓蟄と、着実に前へ進む季節の様子を端的に美しく描写する暦たち。
時を経ても変わることないその魅力が、2000年の時を超えて生活に溶け込み続ける所以なのかもしれません。
なお北日本や日本海側の地域ではまだまだ雨より雪の降る日が多い状態が続きますが、一時的に雪が解けて道路の状態が悪くなったり、あるいは雪崩の危険性が増すこともあります。
というのも、たとえ寒い日が続いていても太陽高度は確実に高くなっているため、一時的に晴れ間が出ただけでも積雪の表面が解かされる可能性が高くなるためです。
平年の3倍前後の積雪が残っている地域が多い中、季節の歩みとともに種類の増える災害に十分注意が必要です。