見た瞬間、ハッとして息が止まるかと思った、そんな絶景。
昨日のBCツアー中に見えた景色。
— Yuji Tsugawa八甲田山登山·スキーガイド (@yunjii7920) March 23, 2022
こんな絶景をしょっちう見れる、ガイドってなんて素敵な職業なんでしょ。#八甲田 #八甲田山 pic.twitter.com/Nqi8dUhw5X
ここは青森県の山間部、標高1000メートル前後の酸ヶ湯という場所。
一面雪に覆われた山、並び立つ立派な樹氷、それだけでも十分美しいのに、上空の薄い雲に囲まれた太陽の周りには、うっすらと光の環が出来ています。
これはハロと呼ばれる現象。
朝や夕方など、太陽高度が比較的低い時間帯に、空高いところに薄い雲が広がっているときに見られます。
ハロ(halo)は英語で「後光」を意味していて、まるで神様や仏様の頭のまわりに後光が差しているかのような輪っかが太陽の周りにできるので、そう呼ばれます。
雲というのは小さな水の粒や氷の粒でできていますが、空高いところでは温度が低いのでほとんどが氷の粒です。
その氷の粒によって太陽の光が曲げられることで、まるで太陽の周りに輪があるように見えます。
ハロのような、光の屈折や回折などが原因で空に見える現象を、まとめて光学現象と呼びます。
光学現象の中でもハロはそこまで珍しくないもので、日本全国どこでもほぼ毎週のように見ることができますが、酸ヶ湯の絶景の中にコラージュされたハロはやはり格別です。
冒頭のツイートによるとこんな絶景がしょっちゅう見られるということですから、本当に羨ましい仕事のように思えますが、酸ヶ湯はこの季節でも昼間の気温が0℃前後、積雪は約4メートルという、極寒の地。
今朝の #八甲田 #酸ヶ湯 の #定点写真
— Yuji Tsugawa八甲田山登山·スキーガイド (@yunjii7920) March 21, 2022
午前9時の天候
雪
−5℃
弱風
積雪400cm
おはようございます
明るい空から綿の様な雪が降っています。
今日の予報は
雪のち曇り
最高気温−4℃
路面圧雪、視界良
またまた積雪量が4m超え!樹氷もまだ持ちこたえてます。是非ご覧あれ#八甲田山 pic.twitter.com/AYr7esFj3e
しかもBC(バックカントリー)スキーのツアーガイドといったリスク管理が重要なお仕事ですから、私のような凡人には決して勤まりません。
とはいえ、人生で一度は見たい、そう思える景色です。
ちなみにこの酸ヶ湯を含め、今度の土日は東北の広い範囲で雨が予想されています。
まとまった降水量になるおそれがあるため、山沿いや雪の積もった斜面沿いでは雪崩、そして街中でも落雪や道路の状態に十分注意が必要です。