みちのくに春を告げるものは様々ありますが、象徴的なものの一つが峠道の開通です。
今日29日、青森市内と十和田湖を結ぶ「八甲田・十和田ゴールドライン」が開通しました。
両側にそそり立つような雪の壁は迫力があり、「雪の回廊」とも呼ばれます。
青空とのコントラストも美しく、今の時期ならではの絶景ドライブルートです。
青森県の観光地の中でも有数の知名度を持つ十和田湖は、下の地図の通り青森県の南側の中央部に位置していて、ここへ通じる国道の通称が「八甲田・十和田ゴールドライン」。
あくまで「通称」なので、どこからどこまでが「ゴールドライン」なのか厳密な定義はありませんが、地元の観光協会では下の地図の通り、青森市の市街地から十和田湖までの国道103号および102号を「ゴールドライン」としています。
(画像リンク元は下記HP)
沿線には酸ヶ湯温泉や蔦温泉、そして奥入瀬温泉などの名だたる秘湯のほか、青森市民なら誰でも知っているスキー場・モヤヒルズもあり、利用者の多い言わば動脈の一つです。
沿線の大部分が標高の高いエリアにあり、最も高いところで1040メートル。
山合いという立地もあって、秋には美しい紅葉が楽しめます。
標高が高いということは冬の間は積雪量も多くなり、例年11月下旬には冬季通行止めが始まって、約半年の間、雪に閉ざされます。
そして3月が近づくと、開通に向けて除雪作業が始まるのです。
今年2022年は、2月下旬から20人の八甲田除雪隊が10台の除雪車両を使って、雪を掘り起こしてきたとのこと。
今シーズンは特に積雪が多く、「雪の壁」の高さは例年より100センチほど高いとのこと。
場所によっては8メートルを超えていますが、もちろんこれから季節が進むにつれて徐々に溶けていくので、白く輝く美しい巨壁は今だけ楽しめる景色です。
東北ではこの八甲田・十和田ゴールドラインの他にも、岩手県と秋田県を結ぶ八幡平アスピーテラインなどこれから各地で「雪の回廊」が開通します。
春の訪れを知らせる、今だけの絶景です。