みちなるみちのく

東北180市町村を回った筆者が、あなたの知らない東北(みちのく)をご紹介します。

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馬の背が赤く染まる 「神の絨毯」は今が見頃!錦秋の栗駒山

先日の記事で、山のおすすめ紅葉スポットとして吾妻連峰をご紹介しましたが、

megumin1120.hatenablog.com

その際に同じくらいの時期に紅葉して同じくらいアクセスの良い場所として、栗駒山を挙げていました。

吾妻連峰も栗駒山も、今週末からが紅葉のピーク

今日は栗駒山を詳しくご紹介します!

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「栗駒山」の由来は、春に雪が解けると馬(=駒)の形が見えるからとも、稜線が馬の背のようだからとも言われる。(2017年10月1日撮影)

栗駒山は宮城・岩手・秋田にまたがる、奥羽山脈を構成する山の1つです。

(岩手県内では須川岳、秋田県内では大日岳と呼ばれることが多い。)

標高1626m、周辺の焼石岳・神室山とともに栗駒国定公園に指定されている自然豊かな場所です。

宮城県側から登る場合は中腹の「いわかがみ平」まで車か期間限定の紅葉バスで登り、登山道に入ります。

岩手県側から登る場合は、須川温泉まで路線バスがあります。

(秋田県側からは公共交通機関はありません。)

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バスや車で登る「いわかがみ平」までの車窓も美しい。山頂付近が見頃のタイミングでは中腹の道路沿いの色づきは5分~8分くらい。(2017年10月1日撮影)

栗駒山山頂へは全部で9つの登山道で向かうことができますが、初めての方は宮城県側の「いわかがみ平」から出発する「中央コース」がおすすめ(片道約3キロ、所要約2時間)。

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登山道は木々に囲まれ見通しが聞かない場所も多いが、時々視界が晴れると紅葉した木々の間から馬の背のような稜線が見える。(2017年10月1日撮影)

登山道は比較的歩きやすく整備されているので初心者でも登りやすいですが、水が溜まりやすいところは雨の翌日でなくともぬかるんでいて滑りやすいことがあったり、段差の大きいところもあるので、しっかりしたなど準備は必要。

登山が不安な方は、バス停周辺を散策するのがおすすめです。

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「いわかがみ平」バス停周辺にも美しい木々が見られる。奥に見える緑の屋根はレストハウス。(2017年10月1日撮影)

栗駒山には様々な種類の植物が生えていますが、特にドウダンツツジナナカマドガマズミといった、秋に赤く染まる木が斜面に多く、なだらかな曲率が美しい斜面が赤くなる様子は「神の絨毯」と呼ばれます。 

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中央コースの中ほどにある展望スポットから見える"神の絨毯"(2017年10月1日撮影)

山頂に到着したら、来た道を戻っても良し(下りはまた景色が違って見える)、あるいは、もし「いわかがみ平」「中央コース」で登ってきたのなら帰りは「東栗駒コース」「いわかがみ平」まで戻ることもできます(片道約4キロ、所要約3時間)

私が以前登ったときは、宮城県側の「中央コース」で山頂に向かい、そこから岩手県側の「須川コース」で須川温泉まで下りました(片道約4キロ、所要約2時間)

(行きは紅葉バス、帰りはJR一ノ関駅まで路線バス)

 

岩手県側の斜面は、宮城県側と少し表情が違います

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「須川コース」沿いの斜面は、黄色やオレンジ系の木々が多く、また火山性の白っぽい岩があちこちに見られる。(2017年10月1日撮影)

樹木の種類が異なるだけでなく、登山道の周りは低木や草が多いので、景色が見通せる状態で歩く時間が長くなります。

コース中ほどにある「昭和湖」を見下ろす景色は、私のお気に入りの1つ。

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「須川コース」の中ほどにある火山湖「昭和湖」を上から見た様子。硫黄化合物の美しい色が、この山が活火山であることを教えてくれる。周辺の火山性ガスの濃度が高くなると、「須川コース」が通行止めになることも。(2017年10月1日撮影)

こんなふうに同じ山なのにコースごとに異なる表情が楽しめるのも、大きな魅力

その栗駒山が、今年もようやく色づきが進んできました!

(今年2020年9月30日の様子。栗原市観光物産協会Facebookより)

ただ、紅葉シーズンは車が渋滞することが多いので、地元自治体の公式ページで渋滞情報を確認してから向かうのがおすすめです。

www.kurihara-kb.net

また、以前の記事でも書きましたが、たとえ登り始めたときに晴れていても山の天気は荒れやすいので、天気が変わり始めたら無理は禁物

そして地上と比べて10度以上気温が低いので、防寒具は必須です。

 

一年で今だけ見られる「神の絨毯」

一度見たら忘れられないその景色を、ぜひ安全に、そして存分に味わってください!!