先日、山形県の農家さんから伝承野菜をお取り寄せして、
ざっくりとしかご紹介していなかったのですが、ようやくじっくり解説する時間が取れそうなので、今週からちょこちょこお野菜の記事を挟んでいきたいと思います。
今日まずご紹介するのは、「ささぎ」。
真室川町(まむろがわまち)のあたりでは「いんげん」のことを「ささぎ」と呼ぶそうです。
今回、おまかせセット18種類の中に入っていた「ささぎ」は2種類。
左の「弥四郎ささぎ」は、通常のいんげんにかなり近い感じです。
この品種としての特徴なのか、あるいはこの農家さんで作るお野菜が美味しいからなのか、いんげんを食べる時にたまに感じるようなえぐみが全くなく、爽やかな風味とほんのり甘い感じがしました。
ちなみに、「弥四郎ささぎ」という名前は、真室川町の佐藤弥四郎家(屋号)に代々伝わる品種であるためだそうです。
一方の「七夕白ささぎ」は、「弥四郎ささぎ」よりさらに甘みを感じました。
絹さやのような見た目だったので、豚肉と一緒に煮てみたところ、これが美味!
綺麗な緑色を出したかったので、ささぎは下茹でしてから最後に加えてちょっとだけ一緒に煮ています。
味も食感も柔らかい感じが和食にぴったりです。
名前に「七夕」がついているのは、七夕のころに種を蒔くとちゃんと実を付けることから。
通常の種蒔き期である春に蒔いても実がつかないそうです。
おそらく、日が短くなるのを感知して花芽をつける「短日植物(たんじつしょくぶつ)」の仲間なのではないか、と農家さんがおっしゃっていました。
さらに、農家さん情報によると素揚げして生姜醤油で食べるのが「最高にうまい」ということだったので、これは試さない選択肢はない!と思い、素揚げに。
これは確かにうまい。
塩で食べるのももちろん試したのですが、やっぱり生姜醤油が一番合います。
ということで、次回も積極的に農家さんに聞いてみることにします!
もう一つご紹介する三次郎茄子は、賀茂茄子(京都の伝統野菜)と同じように丸茄子の仲間で、普通のナスと比べるとずっしりと重く、実がぎゅっと締まっているのが特徴です。
こういったタイプのナスは似ても焼いても揚げても煮くずれしにくい優等生ですが、せっかく肉々しくむちむちした果肉なので、これを存分に味わう献立にしました。
ナスはもともと油と相性がいいので、田楽にした分のナスはオリーブオイルを塗って電子レンジで蒸してみました。
どれもこれも、本当に美味しい。
肉厚なナスを口に含んだ時の「じゅわっ」という食べ心地がたまりません。
山形の大地の恵みがぎゅぎゅっと凝縮された美味しいお野菜たち。
残りのお野菜についても随時ご紹介していきます!