これまで東北の熊鍋がとにかく美味しい話など折に触れてジビエの魅力をお伝えしてきましたが、はてなブログ10周年特別お題の中に「私が◯◯にハマる10の理由」というのを発見し、せっかくなのでもっと多くの方にジビエの魅力を知ってもらいたいと思い、この記事を書きます。
まずは、私の「10の理由」はこちら!
それぞれ説明がなくても想像できそな点とそうでない点があるかと思いますが、やはり説明が必要なのは「味」と「栄養素」でしょうか。
このうち1.の"美味しさ"と2.の"脂の旨み"については以前のブログで詳しく語っているのでそちらに譲るとして、
この記事では特に、2.と5.と6.に関連するジビエの栄養素について解説したいと思います!
まずは鹿肉から。
まさに高タンパク&低カロリーなのがよくわかります。
体づくりをするために鶏肉を多く食べる人もいますが、鹿肉もまた理想的なお肉なのです。
そして、ビタミンBと鉄が豊富。
ビタミンB群は疲労回復や肌の調子を整えるのに役立ち、鉄分は美容にも健康にも不可欠な栄養素です。
老若男女が必要な栄養をしっかり取れる、鹿肉は自然が与えてくれたまさに"恵み"なのです。
続いて猪肉。
こちらは鹿肉よりも鉄とビタミンB12の比率がかなり高いことがわかります。
ビタミンB12は脳神経および血液細胞といった体の組織の機能や発達を正常に保つ役割があり、主にレバーや貝類に多く含まれますが、なかなか十分な量を取るのが難しい栄養素でもあります。
鹿肉にも豊富な鉄分もやはり一日に必要な量をなかなか取れていない人が多いですが、ジビエにはそういった栄養素がちゃんと含まれていることになります。
ちなみにジビエの本来の意味は、狩猟により得た天然の鳥や獣の肉のことを言うので、タイトルに書いたサンショウウオはちょっと外れるのですが(サンショウウオは両生類)、東北ではジビエを包含する「山人(やもうど)料理」という考え方もあります。
(※ちなみにここでいうサンショウウオは天然記念物のオオサンショウウオとは違って、てのひらサイズの生き物のことです!福島県の奥会津で食用にしている地域があります。)
きのこも川魚もサンショウウオも、山で手に入る栄養価のある食べ物を、工夫して美味しくいただく。
そんな、"山の人"の料理を「山人料理」と呼ぶ地域があります。
ジビエは近年、注目度が高く、単なるグルメとして扱われることもありますが、やはり根幹にあるのは自然の恵みに感謝する"山の人"の心なのだろうと思ったりします。
東北では昔から、狩猟の専門家集団としてマタギと呼ばれる人たちが存在しますが、マタギの文化についてはこちらのブログで少し触れています。
冒頭の「10の理由」に9.として"受け継がれた文化"も書きましたが、「食べること」という行為はまさに「生きること」につながっているのを強く感じます。
美味しくて栄養も豊富なジビエたち。
できれば東北を訪れて極上のジビエを召し上がっていただきたいですが、最近は都市部でも気軽に食べられるようになりました。
まだ食べたことのない人はぜひ、味わってみてください!